東光ストアのパンコーナー。今日は残り少ない。ファンがいるようだ。
テーブルにトルコ土産のお菓子が置いてあったのでパクッ。
インドやトルコのお菓子は日本では味わえない独特の香りと味を楽しめる。
家に帰る途中、「果林樹」でジェラードを。
もともと「果林樹」は銘酒ばかり集めたこだわり酒屋。
これでもかと競い合うようなデザインの酒瓶ラベルを眺めながらジェラードをペロペロ。
昼食はどうしようかと思ったが、なぜか石山にパン屋があったのを思い出す。18年間もかよった通りにある店なのに寄ったことはない。かなり大きい店だが名前も覚えない。そんな製造直売店。
ひょっとしたら家の近所の「東光ストア」にパンを卸している店?
正解だった! 食べたことのあるパンが並んでいた。 「ブレッドミュージアム京田屋」。
味はいつも買っているベーカリーとはちょっと違う。どちらかといえば懐かしい味。和風でさえある。でも時々食べたくなる。
店の裏はパン工場になっていた。
パンを買って帰ろうとしたがテーブルと椅子が2組あったので座って食べてゆくことに。
すると隣の椅子に袋を持ったおばあちゃんが腰掛けてジュースを飲みだした。
「山は疲れるわ」
「どこの山?」
「ここの裏にある山さ・・」
どうやら畑仕事のあとらしい。裏山には私のお気に入りの場所があるので詳しく聞こうとしたが、おばあちゃんの説明はよくわからない。
「なに作ってんの」
「スイカとジャガイモさ」
「いいね。畑を持ってるんだ」
「いーや、国の土地さ。みんな、いろんなもん作ってるさ」
「・・・・・」 国の土地にかってに植物を育てるなんて"木を植えた男"と似てないこともないけど、なんかちがうな~。
「いつからここに住んでるの?」
「46年前に北区から嫁いできたさ。」
「北区とここじゃ、どっちがいい?」
「そりゃーこっちさ。あっちは吹きっさらしで寒くって」
「ボクも18年前に藤野に来たんだ」
「どっから来たのさ?」
「東京」
「まあ、よくこんなとこさ来たさね。東京の方がよっぽといいっしょや」
「でも狭いよ」
「家はどこ?」
「消防署のむかえさ」
?? この通りに消防署なんであったっけ。
「このあたり、昔は店がたくさんあったんでしょ?」
「そうさ。でも今はな~んもねえ・・」
こうして、おばあちゃんは出ていってしまった。
車を駐車場から道に出すと、先を歩いているおばあちゃんの姿がみえた。おばあちゃんが横断歩道を渡ったので反対側をみると消防署があった。
18年間、気がつかなかった。