B-STYLE

[身近なモノの取合せで暮らしを満喫する]  [時の経つのを楽しむ] [偶然を味方にする] それらをBスタイルと呼ぶことにしました。

2015/08/24

母の残した私の育児日記

■昨年亡くなった母が書いていた育児日記が、実家から送られてきた。兄弟4人分、私の部分はPDFで23ページあった。私を出産する前日から、生まれて1年あまりの間に感じたことが綴られている。

母がなぜ日記を書こうとしたか? それは自身の喜びであったり、嫁いだ望月家の環境のせいかもしれないが、物書きが得意でもない母があえて書いたものだ。何かはっきりとした理由があったことは確か。

この日記の存在は妹だけが知っていた。「生前に母から読ませてもらったので、私もマネて育児日記を書いた。」と話してくれた。女性が母になる時は、娘を産んでおくことが幸せの1つだ、と思った。

きっと日記を息子たちに見せるつもりはなかっただろう・・。そんな風に思えた。だから遺品として読めたのはよかったかも知れない。

■それにしても60代半ばを過ぎて、病で人生の出口まで行ってきて、初めて自分の人生の入口を知るというのは不思議な体験だった。
現在の私は、母の育児日記に登場する赤子とシンクロするところがある。

気づいたのは、身につけた知識や技術を整理し、必要のなくなった体験や記録を処分し、体のことだけを考えて暮らしていると、67年前、自分は、寝たり起きたり、泣いたり笑ったりするだけの、人というDNAをもった生物にすぎなかったのだ、ということ・・。

もう一つ、日記を読んで驚いたのは、60代になってしまった私が、自分の娘のような年の母の感情を知ってしまったこと。写真では味わえない、なんとも言えない気分になった。

■同時に送られてきたのが小学校から高校までの成績表。これには興味がなかったが、母の想い(願い?)を感じたので今は神棚に。

日記も成績表もまもなく処分する予定。私の”バック・トゥ・ザ・フューチャー第1話”は終わった。



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