雪の魔法-01 B棟2FよりA棟屋上へのブリッジ
ある大雪の日、ブリッジを見て驚いた。不思議な物ができあがっている。
金属のメッシュと、その下でメッシュを支えている鉄骨に雪が積もってで来た物だ。
そう言えば昔、シュールレアリストのオブジェに、タイプライターに砂の様な物を積もらせた作品があった。こんな物が、いたるところに出来上がっているとしたら、札幌市立高等専門学校の建築は、とんでもない建物だ。オブジェのワンダーランドを製造する装置だ!
設計した清家清初代校長は、デザイナーではなくシュールレアリストだったのだ。
などと思い、デジカメを持って散策に出た。
雪の魔法-02 専攻科棟スロープ/セラミック工房前
専攻科棟とB棟をつなぐバリアフリーのスロープには、ロードヒーティングが施されている。セラミック工房前の大きなクリの木。
雪の魔法-03 本部棟前
本部棟の前には、不思議な円錐形のオブジェが出来上がっている。植え込みを守るための雪囲いに積もった雪。
雪の魔法-04 本部棟前/道路からA・B棟
正面玄関に並んだオブジェは、来訪者を迎える下僕達のようでもある。
雪の魔法-05 A棟/専攻科棟よりB棟屋上
窓の上にある換気口に積もった雪も、数がそろうと楽しい。
雪の魔法-06 専攻科棟の街路灯
街路灯に積もった雪がこんな形になるのは、支えている支柱の温度が低くなっているせいではないかと思う。
砂丘に残った動物の足跡ばかり撮影した写真集もあるくらいだから、すでに雪のオブジェの写真は山ほどあるだろうが、人工物と自然との意外な関わりを、身近で、しかも無料で楽しめるのは嬉しいことだ。
これらの写真の夏バージョンを撮影しようと思ったのは、雪のとけた春のことである。
(札幌市立高等専門学校学内ページ 1999より)