札幌は大雪。いくら雪かきをしても追いつかない。住宅街はパニック状態。そんな時、頼りになる味方が2日続けて駆けつけてくれた。
この巨大な除雪車、初めて出会った時のことは忘れられない。
1997年、冬、真夜中のこと。
目が覚めると窓の外でいろんな色の光が輝いている。光の位置はかなり高い。1Fの屋根の高さほどだ。それにロボットのアームが動くような音がする。こんな景色、どこかでみたことがある。スピルバーグ監督の映画「未知との遭遇」だ。そんなことを考えつつドアを開けるとこれがいたのだ。
車の簡易ガレージより大きく高い。すごい!。
幼いころ、消防士になることが憧れだった。近所に「十六分団」という名の消防署があり、火の見ヤグラあった。常勤の人数は少なかったが、火事があると団員がかけつけた。そして真赤な消防車がサイレンを鳴らして火事場に向かった。
防火服を着て、屋根のないむき出しの車体につかまり手回しのサイレンを鳴らしながら町中を走り回ることが私の夢だったのだ。
でも私が札幌に生まれていたら、この除雪車の運転手に憧れていたに違いない。この力強さは少年の夢だ。ヒーローなのだ。
冬になると、この除雪車を見るたびに「未知との遭遇」と「十六分団」を思い出す。
2015年1月8日、夜の9時30分。家の前で撮影。