「ゴーストバスターズ」のエイリアン版かと思ってDVDを借りる。全く違っていた。でも非常に興味深い点が2つあった。男性向けコメディだ。
■物語
なんとか地域に貢献したいと明るく生きている主人公がいた。彼の身辺で残忍な殺人事件が起こる。彼は犯人から地域を守るため”ご近所ウォッチャー”なる自警団を立ち上げる。ところが集まった連中は彼ほど生真面目ではなかった。それぞれいろんな事情があるものの、ただみんなで楽しく時間を過ごす名目が欲しかったのである。
”ご近所ウォッチャー”達は、まとまりもなく、住民から馬鹿にされ、警察からも白い目で見られ、観客からも呆れられながら(笑)、とにかく犯人探しを続ける。
そのうち犯人はエイリアンであることがわかってくる。彼らは人間の皮を奪ってまとい地球征服を目論んでいるのだ。隣に越してきた男は秘かにエイリアンのパーティーをを開き、仲間の娘はエイリアンのボスのターゲットにされていた。
そしてエイリアンを撃退、ハッピーエンド。
■興味深い点1
シリアスな点は微塵もない。普通のエイリアンものなら警察や国家組織などが動き、町の人々もそれなりの行動をする。だが彼らは子供の遊びのように自分たちだけで犯人探しを続ける。
■興味深い点2
特典メニューは必見。この未公開シーンを見ると、この映画、当初の脚本では人間関係や物語を進めるための数々のシーンがあった。それらがカットされているのである。
「興味深い点2」から想像できることは、この映画、もともとはエイリアンから地域を守るために奮闘する男たちのギャグを効かせた映画だった。ところがギャグが面白過ぎた(凄すぎた?)ため、まともな映画としては成り立たなくなってしまい、エピソードとエピソードを繋ぐ接着剤にあたるような箇所はカットして観客に想像してもらうことにしてしまったのではないだろうか。完全版を見てみたい気がする。
「興味深い点1」、彼らの子供っぽい行動を映画のリアリティの無さに結びつけやすい。しかしここがこの映画のロマンティックなところである。我々の暮らす成熟した社会はルールや規制にがんじがらめになっている。それを無視した甘い”ご近所ウォッチャー”達の行為は、なにかホッとしたものを感じさせてくれるのだ。ここが1番嬉しかった。
”ご近所ウォッチャー”達の行動は、社会常識から外れているとはいっても、一般常識は貫かれている。それはエイリアンなどいないという生活感覚である。
俳優には味があり十分満足した。豪華キャスティングらしいが私は知らなかった。
下ネタ乱射を浴びることを覚悟でみる必要がある。
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