B-STYLE

[身近なモノの取合せで暮らしを満喫する]  [時の経つのを楽しむ] [偶然を味方にする] それらをBスタイルと呼ぶことにしました。

2013/04/01

豚足


1番得意な料理といえば豚足。台湾屋台料理風。
学生時代に西荻窪の珍味亭で食べたのが始まり。上井草から中村橋に引っ越してからは簡単に西荻窪に行けず、自分で作り始める。何年かたって私を珍味亭に連れて行った知人に食べてもらったところ、驚いてくれたのでイケてるんだと思った。

作り方には2通りある。圧力鍋ですばやく作る方法と、普通に何時間もかけて煮込む方法。前者はスペアリブを食べるときのように骨から肉を噛みとるように食べる。後者のほうは柔らかくなるので大きな骨は事前に取りさり、小さな骨は口から吐き出すようにして食べる。今回は後者。材料は豚足のほか、タン、レバ、砂肝、パイカ。コリアンダーをまぶしたかった。

美味しい豚足を作るためには良い材料を揃えることだ。しかしこれが難しい。最近は豚足を売っているところが少なく、しかもコラーゲンブームで値上がりしてしまった。他の材料もブロックとして売られなくなりつつある。理由は簡単、グロテスクだからだろう。

グロテスクなものを口にすることを想像して、下品だと感じるのは知性がある証拠で悪いことではない。しかしその知性の向こうにある、下品の品のようなものに出会いたいのなら、豚足を食べてみることだ。

石山の風変わりな肉屋がなくなったら豚足料理は作れなくなる。時代の変化が人の密かな楽しみをうばってゆく。留学生の王さんから中国人の料理より美味い、と言われて嬉しかったのに。

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