夏休みのお子様ランチだと思っていたが、ツタヤでDVDを5枚借りると¥1000なので、最後の1枚として借りてみる。敬愛するジュール・ヴェルヌだし。
良く出来ていた。驚いた。
脚本にしても映像にしても、特に新しい手法は無いが、既存の手法はしっかりと使われており完成度は高い。ヴェルヌ作品の映像化とは言えないまでも雰囲気はある。
★★★★
これから映画を見るという方は、以下は読まない方がいい。
1. ヴェルヌ「謎の神秘島」、スイフト「ガリバー旅行記」、スティーブンソン「宝島」の地図を合わせると目的の島が現れるというのアイデアは面白い。この作品のコンセプトそのまま。
2. 島がどのように現れるかはこの手の映画の見所の1つ。こじんまりとはしているが、不満は無い。こういうシーンを描くには遭遇者の不安をいかに描くかが問題だった事を思い出した。
3. 小さなゾウは可愛い。巨大生物もそれほど怖くない。
4. 山林の中を駆け回るシーンというのはどんな映画でも難しい、ここで監督のセンスと技術陣の能力がためされる。良く出来ていた。かつての「ランボー」よりずっといい。
5. 島の景観とアトランティスのデザインも、そこそこ満足のゆくもの。
6. ノーチラス号のデザイン。う~ん、19世紀の人間が考えた原子力潜水艦の魅力を出して欲しかった。ディズニーの名作「海底二万マイル」にある様なレトロな・・・。
7. 金を噴火する火山というアイデアは新鮮だった。
8. ネモ船長の本を取りにゆく洞窟はあまりにもお粗末じゃないだろうか。ウツボとの格闘も。
9. 映画の定番として、原始の世界に女性がやってきた場合、彼女の野生の魅力を出すシーンがあると思うが、無い。主人公の男が若すぎたのか?
何から何まで現代のファミリー向け映画の条件をクリアして、予算内で仕上げるとこんな映画で来ましたという優等生映画。「かの伝説の料理が¥1500のランチとして召し上がれます!」といったところだろうか。
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