洞爺湖芸術館で開かれている井上浩二さん、マリエさんの写真展「砂澤ビッキとの邂逅」に出かける。井上さんはご近所のカメラマン・編集者。砂澤ビッキさんは北海道の彫刻家(1989没)。
まもなく中山峠。越えるのは何年ぶり。
中山峠の先には北海道らしい景色が続く。喜茂別、留寿都、そして洞爺湖へ。
日帰りなので旅といえるかどうか分からないが、40年以上前に会ったビッキさんと、数年前に出会った井上さんとの関係を、同じ時代に生き偶然出会った者として確認したいという気持ちがあった。
この写真展、北海道新聞では見開き2ページにわたって紹介されていた。館内には彫刻作品の周りに、井上さんの巨大な写真が展示されている。モノクロのトーンからは当時の北海道独特の雰囲気が伝わってきた。(館内撮影禁止)
正直いってビッキさんの作品は、あまり見た事がなかった。覚えているのは東京駅のコインロッカーにあった50センチほどの双翼の飛行機。それは木で出来た暖かい玩具のようなものだった。ビッキさんに会ったのはそのとき限り。故矢野さんの友人だったので、小説「森と湖のまつり」のモデルになった人だと聞いていた。どんな作家なのかはなんとなく想像できたが、21才の私の興味は別の方向を向いていた。
館に展示されているのは、抽象的な作品である。大きくたくましく、それでいて暖かい。こんな作家だったのだ。抽象的な作品というのは言葉にするのがむずかしい。しかし井上さんの写真は、言葉を補って余るものがある。今回ほど写真の力を感じた事はない。
写真からは作品が誕生するエネルギーが伝わってくる。そのエネルギーは作品に投射され、それを受けた作品が輝く。再び写真に目をやる。写真が伝えているものは、技法やアトリエだけではない。作家のいる空気である。誰も真似る事の出来ない作家砂澤ビッキの日常である。どちらも欠かせない関係があると思った。
ウインザーホテルに向かう一本道でキタキツネの子供が道に現れる。
なぜかお座り。エサを欲しいのだろうか?。
車が動きだすと茂みに。
実はもう1匹いた。一緒のところを撮りたかったが。
昼食は、ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ、通称「ウィンザーホテル」へ。洞爺湖サミットが行なわれたホテルだ。ブッシュ大統領をはじめ各国のVIPが集まった。洞爺湖には滅多に来ることはないのでどんなところか行ってみようということで野次馬的物見遊山。建物のデザインは・・。
蝦夷山葵そば(えぞわさびそば)>エゾわさびは北海道独特のもの。普通のわさびより香りが少なく色は白。おろし大根となじませて食べる方法があったとは。器は軽い楽焼。
豚しゃぶそば>丁寧に調理された上質の豚肉。肉の量は3分の1でいいだろう。せっかくの美味いそばが引き立たない。
やはりVIPの集まるところは次元が違う。庶民は覚悟を決めていかないとランチも食べられない。なんとか1人¥2000以下でと、レストランからそば屋に変更。
蝦夷山葵そば(えぞわさびそば)¥1470
豚しゃぶそば¥1890。
サービス料金が10%。
というお値段。味は文句なし。まあ展望料がついていると思えば・・。
そばを味わいながら眺める洞爺湖。
高級、最新という所に行った時は必ずトイレをチェックすることにしている。ここからの景色も絶景だった。
ところで下の写真なにか分かりますか? そば屋のパーティションの上にあったもの。太さ20cmあまり。
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